月山一天


それをそっと両手で包むと
私は私のそれに、
途方に似た
責任を感じ
る。

これが
こう誰かに包まれる時が来た
ら、
これは一人歩きして、私の知らない
何処かへ行ってしまうかもしれない。
そうなった
ら、1分か2分、
それを捕まえる時間があればいい。

もう一度、
それをそっと両手で包みこむ
と、

胸の上に育った
二つの
それは私の
冷たい手に
おびえて震
え た。


自由詩Copyright 月山一天 2004-11-15 10:29:42
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