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はるな


ながい柵があり
(たとえばそれは
夜だったり朝だったり
場所だったり人だったり
あるいは思想だったりするけれども)
ともかくながい柵があり

内側というのは
どちらですか

檻でもいいし
籠でもいいのだけれど

はたして内側というのは
どちらですか

どちらでもなく
どちらでもあり
こちら側と
あちら側だけがあるのだとしたら
わたしたちは
いったい何にとらわれるのだろう

わたしたちは
互いに自由に隔てられている
いつでも

ながい柵のこちら側に
わたしがいて
あなたもいました
そうして向き合えば
わたしとあなたのあいだに
確固たる柵があり
いったいわたしたちは
何によってとらわれているのですか

世界に挑むとき
わたしたちは
ふたりきりになれるけれど
ふたりきりになってしまえば
いつだって一人ずつでしかいられない

わたしは
あなたの内側を見てみたい
わたしの内側を見てほしい
そう思うときにはいつも
すでにながい柵があったのです



自由詩 インタラクティブ Copyright はるな 2011-07-21 12:52:48
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