僕らが戦争をするなら
昏(ヤッカ)


永遠の新兵の手話だけが
僕らの塹壕に響いていた。
時計以外はある世界で
タバコは内臓をさらけ出してる。

クスクスと笑いあって、弾を分けあった。
訓練でしか言えない言葉。
嘘つきだから分かりあえた。

目の下の隈がかわいい。
軍服の体、戦争味の手足。
君のニトロ化された優しさ。
なんだかドキドキしてきちゃった。

ありふれた空前が好き。
楽しい市街戦、ポケットの固形食。
鉛の鳩は空を飛び交い
騒ぎ立てる静寂に対抗していた。

取り戻しに、いこう
僕らはいつの間にか、いろんなものを盗られすぎた。

作戦はいつも同じ。




「僕が窓を蹴やぶるから、君は突撃してね。」






自由詩 僕らが戦争をするなら Copyright 昏(ヤッカ) 2011-07-02 09:12:33
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