五反田のベッドの上で
番田
今日も夢を見た
遠い世界の向こう側に 私は立っていた
あれは 何だったのだろう
俺は偽善者だったのだろうか
布団をかぶって 震えていた
そこは母親の胎内だったみたいに思えた
夢の中で 俺は 歩いていたのかもしれない
世界一おいしいとされるラーメンをすすって
何の感想もなく 家路についた
*
遠くから 野球少年たちの声がした
野球は 何よりも 自由だから好きだ
サッカーみたいに いつも人を縛り付けることはない
*
新宿で ホテルを借りて
女がやってくるのを 私は いつまでもそこで 待っていた