オナったり レズったり トウモロコシをかじったり
ヨルノテガム










  ロボット 動き出す
  あなたの 替わりに
  ロボットみたいに
  動き出せない
  柔らかすぎるあなたの透ける


  春や夏や秋や冬の季節が
  戦争やテロや天災や事故に
  置き換わる非常時が日常へ
  それはイヤだわと首を振るための
  ロボットたちは 動き出す
  立ち話をしていたわたしたちの 替わりに

  たとえば転げて膝をすりむいた
  痛みが兵器へと換わりに
  安い笑顔の媚びたロボット
  あなたの不安を探さぬために 回り出す
  腕の十六本に割れ生えた
  腹に毒を蓄えた
  地下に潜る足の伸びる
  そんなあなたの替わりに

  酔ったロボは笑い、ボケたロボは突っ込まれ、
  壊れたロボに供物を並べ
  わたしたちは汗をかいて
  ロボットを動かすために
  汗をかいて 命を見捨てあう
  孤独なロボットを
  動き出すために
  常軌を逸した たちまちの彼方に
  ロボットを動き出す
  愛の素因数分解を解くように

  バラバラなロボットを因子へ
 
  動き出さなかった快感の巡り越しに

  ロボットを














自由詩 オナったり レズったり トウモロコシをかじったり Copyright ヨルノテガム 2011-06-07 04:27:45
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