まっ!
大祐

視界は既に歪んだ 色彩を受け取れず取りこぼし
雨により続く遮断に 不快な居心地になる
消えていく少し先 音も色も 小さな世界だけが響いている

差している傘を投げればもっと世界は広がる?
俯いている顔上げればもっと世界は広がる?
小さな世界の王は僕 小さな王様 孤独な王様
狭い 狭いだけの 僕だけの世界

それはもうちっぽけな世界で
どっかに居る鳥の王様みたいに飛べない 
憂鬱取り込んでしまう空を眺め 望む

加速して熱されて溶けていく
触れて結ばれ解かれていく
想い 時代 風化し忘れて
飛び出せない僕を創る
生きた像として 何も残せず消えていく

僕は何時しか問いに答えなくなった
僕は何時しか問いに答えられなくなった
少しの違いが僕を変え 書き換えられる
擦れ違うのは本質

「明日晴れるかな?」 「今日は雨だよ」
「明日は雨だろう」  「昨日は晴れだよ」
「明日も晴れるかな」 「明日は今日だよ」
「昨日は今日だよ」  「まっ!」


自由詩 まっ! Copyright 大祐 2011-05-30 08:56:49
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