雨宿り
はるな

知らないひとのしあわせを願えるほどやさしくない
自分の幸福を分け与えられるほど心広くもない
その膿んだ傷を譲り受けるほどの忍耐強さもない

ただ同じ雨が降り止むのを待つくらいならできる
あなたが悲しみから起き上がるのを待つくらいなら
どうしようもない卑しさや貧しさを
お互いに持ち寄って生きていくことしかできない
それでも

降り続く悲しみなら一緒に待たせてもらえないか



自由詩 雨宿り Copyright はるな 2011-05-27 22:50:15
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