不安のうちには
欲望がふくれている


一つのコップに向けられた視線は
たえずそのまわりにゆれ
それをつきぬける
きゅうにさむけを感じて
もどるところはいつも同じタダのコップだ


視線がアナーキーだなんて
彼はタダ不安なだけで
心では安定を求めているのだね


何もみえない闇のなかで
一つの視線がものをとらえる時
とてもやわらかな感触が形をなぞる


その時はじめて
君は青い鳥を信じる