寿命について
シャドウ ウィックフェロー
長すぎる人生もいい
まわりの人を困らせて
短すぎる人生もいい
まわりの人を悲しませて
百年生きても
まだ生きたいと願う人がいる
二十年しか生きなくて
もう充分と思う人もいる
もう充分と思いながら
百年以上も生きてしまう人
もっと生きたいと願いながら
若くて亡くなる人
大人になるまで生きられなかった人や
生まれることさえかなわなかった胎児たち
ちょうどいい長さの人生って
結局その人の寿命だろうか
生きられた時間を寿命として
すべての死を自然死として
人は生まれて生きて死んでいく
長いと言っても百年ちょっと
先立つ不幸もたかだか数十年
嘆いている間にすぐお迎えがくる
長く生きたから偉いというものじゃない
短すぎたから負けたというものでもない
人生は何らかの達成に向けて引かれた
一本の道ではない
長いは長いなりに
短いは短いなりに
それぞれに特別の
代わりようのない生涯だったと
君が与えてくれた喜びと悲しみを噛みしめながら
すべての一生を祝福しよう
長すぎる人生はないし
短すぎる人生もないと