La Madrigal Chiffre
佐々宝砂

すき透る十三夜とぎれた会話を惜しむ
出逢うとしてもそのさきは五里霧中
きらきらとまたたく七夕飾りをさげていても
すくすく伸びた若竹は四季を知らぬまま枯れる

がくがくと堕ちてゆけばああ八面玲瓏の異界
たかなりゆく旋律を三角錐に閉じこめ
なみなみと注いだ酒杯を干せば四面楚歌
あだなす波は二階まで押しよせる

羅刹の指し示す罪を七色の虹と見て愉しむ
からまる風よ水よ土よ火よ四大の精霊よ
秋風の吹く時がくれば双六は終わろう

のどもとの傷を三面鏡に映し見る愁い
年ごとにあれてゆく五感をかなしみ
去る風に焦がれまたあおられる二心よ




(単なるコトバアソビです)


自由詩 La Madrigal Chiffre Copyright 佐々宝砂 2003-10-15 23:48:34
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