悪
馬野ミキ
ぼくには常に、悪が充満している
であるからなるべく「いい人」であろうとする
俺とはこれから死ぬまでの時間に、多くの建前を貫こうとする一切の流れだ
それが人間の理想になる
ぼくがすごくよい歌を作ったり
よい詩の朗読して
きみがぼくのあたまを
なでてくれるときには
ちゃんと悪魔のぶんのあたまも
なでるつもりで
全身をつかって、せっくすしてほしいんだ。
でなければ俺はただのいい人だけになってしまう
自由詩
悪
Copyright
馬野ミキ
2004-11-08 05:27:31