気がかり
寒雪



もうすぐ今日が
地平線の向こうへと
まだ生きたかったと
怨念を残して去っていく
その時太陽の傍らで
道連れに消えていこうとする
今日をぼくと共に歩んだ
ちっぽけな気持ちの欠片
残念ながら
今日までの命です
と冷酷な医師に宣告された
午前零時を過ぎれば
昨日のものとして
遠い目をして語られるだけの
ぼくの気持ちを
狂おしく抱きしめて
ありがとうと感謝の念を
伝えられるほど
自分は今日を走り抜けてきたのか
それが毎日の気がかりなこと


自由詩 気がかり Copyright 寒雪 2011-04-09 10:03:02
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