音の点滅
電灯虫

コツコツ、コツコツ。
革靴とアスファルトのコラボ。
ベテランから新人まで、
やる気から気だるさまで、
社会の足音が鳴る。


ピッポー、ピッポー。
最年少と最高齢との差が6年はある学び舎の前、
学徒が皆で登下校。
ガチガチ緊張の子から、
慣れたもんの大将きどりまで、
遊びと学びの声が響く。


タイムセール、タイムセール。
店員さんの声を契機に始まる、
奥様方の控えめな騎馬戦。
結婚歴1年目の幕内から、
金だか銀だかで彩られる結婚歴の横綱まで、
見えない張り手の応酬。
生活を支える力が轟く。


ピカピカ、ピカピカ。
地球を俯瞰してみれば、
真新しさがみえる今日この頃。
それぞれの人生ポイントで光る、
初々しい音たちの点滅具合。


自由詩 音の点滅 Copyright 電灯虫 2011-04-08 01:22:02
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