「 もじもじ。 」
PULL.







気がつくといつも指先がただぷちぷちと沈黙をつぶしていた。

はずかしいことばからもじもじと指先から落ちてゆくものだから。

いま眼球に接岸されたなみだがセカイに向けて出港して…。

あなたが付き合ってたのはこのケイタイと親指なのかもしれない。

「指先から気持ちになるからいけないんだ。」とホウチョウを持つあなたは、

親指をなくしてからわたしはショウジキになりましただからきっと、

ううん親指と別れたケイタイがさみしそうにふるえてぶうん。












           了。



短歌 「 もじもじ。 」 Copyright PULL. 2011-04-02 22:29:00
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