渡り鳥
吉岡ペペロ

餌をやると渡り鳥は死ぬ

餌やるひとが死んだら死んでしまう

つぎの地で餌をじぶんで見つけられなくて

死んでしまうのかも知れない


飯食うために命をかけて

何千キロの空をゆく

頭ん中の磁石をたよりに

朝な夕なの空をゆく

まるで恋する男のように


餌をやると渡り鳥は死ぬ

餌やるひとが死んだら死んでしまう

つぎの地で餌をじぶんで見つけられなくて

死んでしまうのかも知れない







自由詩 渡り鳥 Copyright 吉岡ペペロ 2011-03-31 19:31:18
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