ある歩兵の
番田 


白い鏡の前で
いつも未来の自分を思い描いていた
タバコを 白く くわえた 私は
笑顔を 少しだけ押し殺しながら


時の長い流れの中で
新しい季節の訪れを 私は待ちわびていた
そして わからないけれど 私は また 眠った
笑顔を 少しだけ押し殺しながら


理解することなど 忘れてしまった
私とは 一体 誰だったのだろうか
時の流れを 思っていた
笑顔を 少しだけ押し殺しながら


私は 誰のためでもなく
鉛筆を 必死で 走らせた
私は行ける場所などなくなった
笑顔を なんとか押し殺しながら



自由詩 ある歩兵の Copyright 番田  2011-03-23 02:37:02
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