微笑みの国
梅昆布茶
笑え笑え笑え
微笑みの礼賛の国
張り付いた仮面が笑う
奈落の底は目と鼻の先にあって君を罠に誘うだろう
きっとよそよそしい仕草の日常は瞬時に倒壊し必要最小限の感受性を規定する
えぐり取られた祈りは交換機で何やら怪しげな通貨に換算されてじゃらじゃら溢れているし
それでも一緒に過ごしたい君を秘密の作法で抱きしめてしまう
天空の国があって愛を飲み込んできた
ランプと鼻は公平に分解されて
花開き
残された僕らは世界を領土権で区分けする
微笑みの国があって愛を飲み込んできた
憎しみの停電や生活無能者の作法ですら生きずらい良い季節
さっぱりとした衣服できっぱりとした命でのっぺらぼうの笑いを生きてゆく
消火栓のような生き方
万華鏡のような感性
微笑みの悪魔が踊る