蔓(かずら)の橋
蒲生万寿

幸せ、不幸せ
善、悪
喜び、悲しみ
生、死

それは深い谷間に架けられた
蔓の一本橋のよう

渡るには十分に丈夫
切れてしまえば落ちる

確かに強いが
危うく脆い

その時々の状況で変化する不確かな流れやすいもの

我らはそこに立ち生活しているんだろう

現実だが幻想にもなる
幻影かもしれないが存在でもある

我ら自身もその蔓であることを忘れるな

こちらからあちらへと
渡す蔓であることを


自由詩 蔓(かずら)の橋 Copyright 蒲生万寿 2011-03-15 18:26:35
notebook Home