白い糸 / 蜘蛛の糸幻想
beebee
暗
闇
の
中
を
降
り
て
く
る
糸のような雨は天国から地上に降ろされた蜘蛛の糸
かもしれない。白く刷毛ですりおろしたような雨た
ちは地面を捉えようとするのか、地の底の底の奥の
奥の暗闇へと降りていく。その根毛のように拡がる
夢の糸は静かに眠るぼくたちの意識の中で繋がって
いる。意識の底の底の奥の奥の心の暗闇の中で繋が
っている。静かに眠るぼくたちの意識はその糸にし
がみつき、次第に拡散し天上に浸透していくのだ。
地上を覆い天上をかすめる想いは全てを包んで繭玉
となる。見よ地球を覆い宇宙を覆う脈打つ意思を!
それは再び白い糸となって地上へ降りて行くのだ。
縦横無尽に繋がり合う白い糸たち。わたしはそこに
下
が
る
ひ
と
つ
の
涙
、
果
実
な
の
だ
。
「心の雫」の続編です。
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散文詩