目覚め
たもつ

 
 
深夜、電話が鳴っている
誰もいない、何もない
とても遠いところで

そんな気がして目が覚める
電話はどこにも見つからない
安心して再び眠る

夢の中で電話が鳴る
受話器は取らない
夢だと知っているから

夜が明け、いろいろな隙間から
朝日が射し込む
その頃になると電話は
自分が電話であることを思い出す
 
 


自由詩 目覚め Copyright たもつ 2011-03-05 09:09:44
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