ナタリー・イン・ブルー・リア
ピッピ

屑星で汚れた夜空に投下するスペースデブリ(わたしがみえる?)


「まってたよ」わたしの形をした猫に殺されて世界はなにもないまま


それあげる、ドーナツ型のクッションの血液の匂いしみついたまま


伝説の獏の悪夢を食う役をわたくし、やってあげてよくてよ


携帯を五個持ち歩く 持ち歩く分だけ自分がいる気がしてる


クロテッドクリームつけて食べてるの、おいしいけれどこれ何の脚?


爪先にスチール缶の冷たさと煙草の熱さある黄泉の国


教科書にしおりがわりにはさんでた生殖機能のない五円玉


足し算とかけ算のちがい分からない2以上の数は必要がない


体液のばくりっこして原色しか見えないねって夢を見た夜


寂しさのかたまりみたいに生きている 例えば星をちぎる職人


短歌 ナタリー・イン・ブルー・リア Copyright ピッピ 2011-03-05 03:35:58
notebook Home 戻る