ナタリー・イン・ブルー・リア
ピッピ
屑星で汚れた夜空に投下するスペースデブリ(わたしがみえる?)
「まってたよ」わたしの形をした猫に殺されて世界はなにもないまま
それあげる、ドーナツ型のクッションの血液の匂いしみついたまま
伝説の獏の悪夢を食う役をわたくし、やってあげてよくてよ
携帯を五個持ち歩く 持ち歩く分だけ自分がいる気がしてる
クロテッドクリームつけて食べてるの、おいしいけれどこれ何の脚?
爪先にスチール缶の冷たさと煙草の熱さある黄泉の国
教科書にしおりがわりにはさんでた生殖機能のない五円玉
足し算とかけ算のちがい分からない2以上の数は必要がない
体液のばくりっこして原色しか見えないねって夢を見た夜
寂しさのかたまりみたいに生きている 例えば星をちぎる職人