リーマン
番田 


誰の声もしないけれど
死んでいるのは たぶん 俺だ
自分とは 一体 誰のことを差すのだろう
この街の中で ぼんやり 生きている
一体 ここに 私は 何をしにきたのだろうか


言葉を ぼんやり 無くしてしまった
ここに 言われるがままの 体がある
未来の中で生きてきたのだろう
ただ 言われるがままに
与えられた 仕事を こなしてきた


どこかに行くというわけでもなかった
風は ただ そこを 流れていくだけ


湖の中に見えた波紋みたいなものだろう
回遊していく 色々な小魚たち
私は 何もわからなかった
無数の雪が 空に舞う
思いは そこに 留まることすら知らない


時計は いつも 回り続ける
夢は 何だったか すでに 忘れてしまったらしい
ああ みんな 全て 勝手にすればいいのだ


一本のタバコに 私は 火をつける
望遠鏡で 遠くの風景を 私は見つめた


文字一つ わからなかった 日曜日
様々なことを思わされた
全て人のためではないのかもしれない
今がおもしろいというわけでもなかった


自分が ぼんやりと 頭の中に浮かんでいた
何のために 私は 一体 生きてきたのだろう


何もわからないまま 生きてきた
すべて未来のできごとなのかもしれなかった


それとも 遠い異次元の話しだろうか
語るべき言葉も すでに私は無くしてしまった



自由詩 リーマン Copyright 番田  2011-02-25 00:45:32
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