金曜日から日曜日まで
はだいろ

☆金曜日
仕事のことは省略。
帰りに、職場のすぐ近くのホールで、
落語会をやっていたから、
途中からだったけれど、聞きに行く。
うわさの(?)鯉昇を見られて、
すごく良かった。
あのルックス、あの声。ファンになりました。

省略した職場の偉そうな連中なんて、
だれも、
あの噺に笑ってはいない。
ざまあみろ・・・なんて思わないけれど、
少なくとも、自分を必要以上に軽く見る必要はないんだ。


☆土曜日
銀河劇場に、三谷幸喜作の舞台、
「ろくでなし啄木」を見に行く。
チケット争奪戦に破れたというか、引き分けたというか、
二階席の立ち見で、
15分の休憩をはさんで、2時間45分。
でも後ろの壁に寄っかかれたので、
ぜんぜん余裕だった。
となりの女がやたらでぶだったけれど、
あんなにでぶなのに、立ち見で、観劇にくるなんて、
実に偉い、見上げたものだと思う。
舞台は、
三谷幸喜らしい、実にらしい、
いいと言えばいいし、薄っぺらいと言えば薄っぺらい、
たぶんその両方なのだろう。
でもやっぱり見る価値はあると思う。

それから、
失敗つづきを払拭したくて、
選びに選んだ、
デリヘルの女の子と遊ぶ。
まあ、失敗を避けようとしただけのことはあり、
大成功とはいかないが、
それなりの、楽しい子がやってきた。

しかし、
面白いもので、
無難な女の子は、すぐに忘れてしまう。
昨日のことなのに、あまり、
どうゆう子だったのか、思い出すのが、難しかったりする。


☆日曜日
会社の、となりの、派遣の女性と、
はじめて、デートをする。
有楽町で待ち合わせ、
それから、
彼女はびっくりしたけれど、
歩いていこう、と宣言し、
スカイツリーを目指す。
途中でご飯を食べたり、
芭蕉の記念館を見たり、
東京大空襲の慰霊碑を見たり、
4時間くらいかかって、
現在584メートル(完成したら、634メートル)の、
スカイツリーのふもとまで、たどりつく。

一日、いっしょにいて、
ちょっとガードを下げたら、
とても、
可愛いひとに、思えてきた。
ぼくは手をつなぎたくさえなったけれど、
お互い、曇り空の下、ポケットに、
きもちをつっこんだままだった。
浅草ですき焼きを食べて、
カラオケに行った。
カラオケ!
ぼくは、大嫌いなのに。
彼女が、ぼくのリクエストで、
赤いスイートピー(松田聖子)と、
探偵物語(薬師丸ひろ子)を歌って、
あんまりこころに染みるので、
つい、
好きになってしまいそうな予感も、
しないでもなかった。

金曜日から、日曜日まで。
地球は、
3回転したのだろう。







自由詩 金曜日から日曜日まで Copyright はだいろ 2011-02-20 23:13:43
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