赤い眼
砂木

骨の中を蛇は行き来する
赤い舌を つなぎめからだして

どす黒い血を舐め
爪の間から じっと獲物を捜す

ねずみを 虫けらのように
孤独を 小鳥のように

飲み込んだまま 頭蓋骨まで這う
骨髄をしゃぶり まぶしてぬめり

がりがりと 白い骨を揺すり
血で濡れた胃が 左の眼



自由詩 赤い眼 Copyright 砂木 2011-02-20 10:05:55
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