バレンタインデーを商業高校生が考察
一 二

高校は今、自由登校なのですが
今日は登校日で
三分の一くらいの女子は
友チョコではなく
男子にチョコをあげていました

チョコは
「貰う人」と「貰えない人」
の間に大きな溝が存在します

「貰う人」はたくさん貰えますが
「貰えない人」はあまり貰えません

この差異はどこから発生するのでしょうか?


この行事の趣旨について勘違いされている
男性諸君もおられると思うので
リアルかつクールな
需要と供給な事実を申し上げたいと思います

チョコがあなたのところにだけ
選択的に来ないのは
それはあなたがチョコを
「女性からの積極的な好意の表現」
だと勘違いしているせいです
そこが間違いなのです

「義理チョコ」の贈与というのが
この儀礼の本来的意味なのです

「義理」の本旨は
「債務の相殺」にあります

時間の順逆を間違えてはなりません
「まず先に贈り物をした」
者のところに
「贈り物」は供えられるのです

自分は何もしないでおいて
「なんで贈り物がこないんだろう」
と嘆いても無理なのです

チョコを貰えない青年の勘違いは
「チョコをもらう」ところから
交換が始まると考えるところにあります

「チョコをもらったら、そのあと
どんなふうな好意をもって返そうか」
と考えるところが既に
「出遅れている」のです

そうではないのです
交換は「すでに始まっている」のです
チョコの贈与は
「以前あなたが贈った好意」に対する
「好意の反対給付」なのです

相手の女性へ何を「贈っているか」から
全ては始まる訳でして
この「贈る」は
物質的なプレゼントの意味ではありません

女性のクラスメートや同僚と
「努力して友好的な関係を築いている」
といったようなことも含めた
大きい意味での「相手への働きかけ」です

例えば多くの会社組織なんかは
義理の関係(同僚・上司・部下)
で動く社会ですから
黙っていても会社で一緒に働く
メンバーという
「義理のグループ関係」がある為
一緒に働いている近くの人達からは
義理のチョコは必ず貰える訳です

私個人としてはこういう
虚礼は完全に廃止した方がいいと思います
しかし虚礼も礼(義理)の一つですから
積極的に廃止を唱える気はありませんが
個人的にはホワイトデーに
お返しをする義務(債務)
が発生するのが面倒臭いのです
スマイル:0円
だけで済ます訳には
やはり中々いかないというか…
それだと不義理な奴と思われます

えっ、あなたは義理チョコはいらないから
本命チョコが欲しい
本命チョコが貰えないのが不満
だというのですか!?

…本命チョコは
『卒業式の日に
伝説の木の下で告白される』
みたいなもので
そう簡単に貰える筈がないでしょう!

特定の女性から愛情を持って
告白される程の
『特定の女性個人への働きかけ』
をあなたは何かやっているのですか?
何もやっていないと!?
あなたは何もやっていないのに
本命チョコが欲しいとおっしゃるか!?


よいですか、資本主義社会の基本は
フィフティ・フィフティ
何も働きかけをしない所に
見返りはやってきません

「ときめきメモリアル」で
何もしないで毎日寝ているだけだったら
バッドエンドでしょう
それと全く同じです

働きかけをしないで
見返りがやってくる一部の例外は
生まれながらの才能
つまりは『美貌』に優れた人間だけ

あなたが少女漫画の主人公のように
超弩級ハンサムでない限り
『働きかけをせずに本命チョコで告白』
される可能性は
限りなく皆無に近いと思った方がいいです

ちなみに私は一昨日に現実世界で
自分のお母さんに
19個目の義理チョコを貰いました
身内以外の異性から貰ったことが
ガチでありません
(二次元の女の子から沢山貰いますが…)

資本主義社会のバレンタインデーは
この呪術が支配しているのです
この呪術その名を『義理』という…


バレンタインに久々に
押し入れの奥の棚で
ひっそりと埃を被っていた
「ときめきメモリアル2」をプレイ…

…女から告白されるには
男はその女へ如何に
労力を傾けなくてはならないか
という点において
その労力の大変さを描く部分に
?ある種のリアルがあります…
リアルなのはそこだけですが(笑)


私は2が一番好きなので
(幼馴染の陽ノ下光
&ロリっ娘な伊集院メイ萌え)
2をお勧め…


虚しい…


自由詩 バレンタインデーを商業高校生が考察 Copyright 一 二 2011-02-16 15:21:21
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