思い込みの枠
美琴

全てを形作っている
枠組を外して
何もない状態で
もう一度
生まれた時の様に
世界を眺めてみる

人間と人形
太陽と蛍光灯
動物とぬいぐるみ
鏡の前と鏡の中

誰かの意見
違う国の習慣
誰かの取った行動
誰かのコレクション

思考はそのままを受け入れずに
そこから何かを考え出す

正しいのか間違いなのか
常識なのか非常識なのか
ポジティブなのかネガティブなのか
有意義なのか無意義なのか

人間はどうも
ありのままを受け入れる
と いうことが苦手らしい

時に疑問を感じて
時に理由を探して
時に同意を求めて
時に反発して
時に否定して
自分に関することなら
なおさら

区別して
差別して
理由をつけて
言い訳をして
小さなことに拘って
大きなことを忘れたり

先入観でわかったふり
本で読んでわかったふり
人から聞いて知ったふり
何も知らなくても
想像でわかったふり

勝手な決めつけで
世界は小さな枠に収まる

世界は驚きに満ちている?
世界は同じ毎日の繰り返し?
世界に興味を持っている?
世界に飽きている?
世界を楽しんでいる?
世界に何も感じない?

世界は枠組の数で決まってくる。
これもそう
勝手な思い込みの枠の中で


自由詩 思い込みの枠 Copyright 美琴 2011-02-07 16:21:07
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