ファンカーゴに乗ってる連中に年金を払ってる奴はいない
竜門勇気

僕らはもっと仮定して行動すべきだと思う。
例えばこの文章を980円の特価キーボードでものすごいローファイな音を立てながら打ち込んでいる僕がもし、もしですよ、あなたの本当のお母さんだったらどうですか?
あ、自分は家庭環境が特殊でとかそんなプロレスにおけるカウント2直後のイレギュラーな乱入みたいなアレはちょっとアレなんで、端っこで味噌なめててくれます?
もちろん僕はあなたの本当のお母さんではないしそもそも身も心も成人男性なのですが、そういう想像力というか危険を避ける能力に欠けている人間によく出会うので警鐘を打ち鳴らしたいわけですよ。
打ち鳴らしたあとスニーカーをはいて、最寄りの駅で自主的に駅員としての職務を全うしたいんですよ(両親を安心させるために)

そもそも仮定ってのはまだ決定されていない未知の事柄をまるで現実に起こったかのように妄想する行為なわけですよ。
なおかつその未知の事柄を既知の確定事項から追い詰めて、あなたどうしようって言うんですか。
例をあげますよ。
あなたがあの中古車で駄菓子のような甘い考えで路上駐車するでしょ?
え?しない?してるじゃん。そこに東京ドーム200杯分の・・・・・・え?路上駐車?してない?
してんじゃん。いっつも公園の脇の大本さんちの前に錆と埃と半々で出来たようなファンカーゴ停めて王様のような顔してウチくるじゃん。ねえ。
大本さんほんと毎週顔真っ赤にして抗議に来んのよ。
で言ったじゃん裏に回って・・・ちょっと歩くよ。歩くけど一分二分の話しでしょ?
寒いよ!そりゃ寒いよ。2月にアムラーじゃそりゃ寒いよ!寒いけどさ、お前21世紀までアムラーで徹すこと無いじゃないの。
お前異性としての好意だって言ってたじゃないよ。いまや同性じゃないか。どうなんだそこん所。どういう心境で俺の話聞いて・・・・・・あぁ大丈夫セレブレイトはできるから。
痛い!なんで叩くの?なんで松居棒で執拗に膝叩くの?
いたいいたいいたい。わかった。わかったわかった。
とにかく俺が言いたいのは何かが起こったってことは原因があるってこと。

あ、帰るの?もうちょっといなよ。
いま大本さんが君の田んぼのゴミみたいなファンカーゴに東京ドーム200杯分のローション注入してる所だろうから。


散文(批評随筆小説等) ファンカーゴに乗ってる連中に年金を払ってる奴はいない Copyright 竜門勇気 2011-02-05 06:02:16
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