「ペイン・レイン」
ベンジャミン

雨は世界が流す涙なのだと
誰かが言った

あらゆる痛みが雫となって
ひとしく僕らの真上から
降りてくるのだと言っていた

それが本当か嘘なのかなんて
どうだっていい

季節が冬のせいなのか
冷たく寒い晴れの日に
空は不思議と悲しく見える

どこかが痛む
どこなのかがわからない
それがどうしようもなく淋しい

雨は世界が流す涙なのだと
誰かが言った

それが本当か嘘なのかなんて
どうだっていい

ただ
あまりにも今日は晴れたから

冷たく寒いこんな日に
どこかで誰かが泣けずにいたら

我慢しないで泣いてほしい
 


自由詩 「ペイン・レイン」 Copyright ベンジャミン 2011-01-30 22:52:47
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