血の死相(八)
信天翁

雨が降るのでもない
 風が吹くのでもない
  雷が鳴るのでもない
ただ 黒い雲が垂れこめている
         だけである
   地軸が息を殺している
         だけである
   コスモスが腕組している
         だけである
流し目をする「時」
   涙目をする「空」
あゝ カルマの腐敗臭が漂いだした
   リグレットの呟きから漏れて 


自由詩 血の死相(八) Copyright 信天翁 2011-01-22 19:56:51
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