無題 
服部 剛

ほんとうに美しい音楽は 
自らを主張せずに 
日常を漂う 

作曲家が世を去って久しい 
遠い異国のカフェで 
頬杖をつき 
もの思う私の胸に
ふっと、灯はともる 

瞳を閉じれば 
霞のかかる向こうから 
昔から知る人の瞳が      
私をみつめ 
こちらへと、歩いて来る 








自由詩 無題  Copyright 服部 剛 2011-01-21 00:20:50
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