秋の日
tomoaki.t




(異様な音)
触れることで繋がり、(すなわち離れ、)
空白になる背後、
ほと息を吐く。離れる。つづき。
軒先から身を離す水から
空までの道のりと。
振動の上に振動が置かれ、
しかし互いに距離は保ったままで、
落下する方が判らないまま静止している。
鍵を開けると羽ばたいて行ってしまった、
雲の縁のような暗さがたなびき、
人のかたちになって陽を浴びる、
雪のごとき融解。走り抜ける痛みで霧散する、
理のこわさをばらばらにして、
雲と混ざりゆっくり流れていった、
(私が流した)




自由詩 秋の日 Copyright tomoaki.t 2011-01-03 12:48:09
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