はじまり
番田 

私の思いは何もない
そこで自分であることすらなくした
私は一体誰なのだろうかと立っている
言葉をなくたままの 私がいた


人であることのない
街の中に立ちつくした 思いが
目の片隅で 輝いている
年の暮れの 静まる 街の中で


何も思う事など無い
君がいるということを 私は 知っている
そこで 今日に 知らされた
期待のない 遠い はじまりに


私の思いは 言葉として
暗く 荒廃した 時代の中を歩きだす
そして 私であることはない
私は 君であるということすら 忘れた



自由詩 はじまり Copyright 番田  2010-12-30 17:11:49
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