星々のそれぞれの子供たち
within

黒い斑点がちらほらと
真っ赤に燃えさかる太陽には
黒い斑点がある

斑点の中には子が六人
六人の子供たちが手を繋ぎ結び合い
縫い合わせる。密かに匂いを嗅ぐ
かをりのしないあなたは
いったいいずこより出でたのか
問いたい

燃えさかる球体の内で
午睡する
そのうち夕方がくる
子供らの声がすれば
もう一日の暮れ
根を張ることもできずに
足をゆらゆらと動かす

隣の町までは
果てしなく遠い
遠くて昏い
この辺りはやけに明るいが
隣の土地は砂金の粒ほどの
光しか灯らない

六人でしか暮らせないのに
皆それぞれ自由気ままに
暇を持て余しては遊びに行く
だから世界は時々彩りを変える

微笑を浮かべ
「ありがとう」
と動く唇を私は追う
それを眠る前に思い出す
六人の子が仲良く手を結び
輪を作る
真ん中にいるのは
心、こころ
さびしげで独りを好む
ひとりきりのこころ

問いはいらない
いづこにか戻るだろう
一通の置手紙を残して
空席になった椅子に
ゆっくりと埃が積もり
白く光っている

ブルブルブルブルブルと
震える。
音を出すために震え続けている。震え。フル。ぇ。ふ
思いをつなげていくために
再生されるたびに震える
私のノートパソコン

― きみはひみつをまもれるかい

世界は、まだつながらない
くるくる接続中のままなんだ


自由詩 星々のそれぞれの子供たち Copyright within 2010-12-24 17:15:01
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