京都の夕暮れ
生田 稔

京都は夕暮
伊勢丹に在り
妻の選ぶスカート・ワンピース
京の女はこまごまし
京の男は柔らかし
蕎麦を食らいて腹は満ち
疲れては柱による
入浴香料・携帯ボトル
などいろいろ買い入れ
街をゆくわれらの車
故郷京都は年末の
人出に賑わい
食品売り場に求む
しゅうまいと串カツ
など食べては思いにふける
京の都はほの温かし
人生の半ば滋賀に移りて
三五年琵琶湖のほとりに住む
聖書学びて四八年
いまだ疲れず
終日書を読みて飽きず
明日も同じき日
その次も同じき日
送りつつ過ぎゆかむ
齢七五歳
モーセと同じき年
一二〇歳にまで至らむと
望む
明日も朝日に向かいて祈り
 神のご来光を待つ。


自由詩 京都の夕暮れ Copyright 生田 稔 2010-12-23 22:16:22
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