遠い場所へ
流希-Яuki-

愛とか恋とか忘れたまま
心も置いて出会い
近づいていく
君に触れようとした僕は
身体の奥が震えている
君の熱が僕に与える痛みは綺麗な闇
零れる涙がゆっくりと侵食を始めるの
見たくない笑顔が儚くとまどう僕を殺していく

浮遊するような恋なんていらない
早く足を着ける居場所を願う
誰にも気づかれない階段が僕にはある
心の奥底にそっと静に
何時からだろう
君と階段ですれ違うようになって
迷い込んだのは僕の方だと
言うように笑っている君
誰かを深く思い
明日にも昨日にも殺されていく
愛なんて言えない僕には
離れる過ち
近づく過ち
二つが僕を静かに閉じ込めて
奥底に蓋をしていく


笑わない僕たちは
愛を知らないまま
通り過ぎていく


自由詩 遠い場所へ Copyright 流希-Яuki- 2010-12-19 17:06:14
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