モラトリアム
番田 


誰もいない夜
何かをしようと思っている 私は
私の思いをそこに巡らせた
ああ これから どこにいくというのか 


流れる風の中だった 君の
老いた体だった 私は今日も
ひとつとしてわからないけれど
私は 死にたくはないのだ


誰かに出会えたならうれしい
冷たい 冬の 凍える街を歩いた
ここは 夢の中だった 
私は 赤いセーターを着させられた


君の服は
そんな 寂しい感情である気がした
知らない国の 素敵な香りだ 
何一つとして 知らない世界の 



流れゆく 自分の中の とりとめもない
はっきりと 私の脳みそに 聞かされた
ファミコンをしている 部屋で
その ゲームの 音楽の明るさが 寂しい



自由詩 モラトリアム Copyright 番田  2010-12-17 00:57:31
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