妄想
水穏(みおん)

真白の時を経て、
空想の時を埋める。

抑圧された神経は 昂りを知り尽くし
抑圧された感情は 未だ 限界を識らぬ

今、己がすべきことを分からぬまま
檻から一歩も出ることはない。

拳を振り上げる相手は 見つからない。
もう此処からいなくなってしまったのだと
想い出す。

今、すべきことは……
すべき する しよう しなければ しろ
今 今の 今を 今が 今 いま イマ

抑圧された神経を 解放せよ
抑圧サレタ感情ヲ 解放セヨ


二〇〇六年五月五日 三人合同誌『薄紅夜行』より


自由詩 妄想 Copyright 水穏(みおん) 2010-12-11 16:23:32
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