◆ 黒裃 ◆
北大路京介

浄化する現実路線

聖なる賄賂

信じて舞う

瞳を閉じて ひらひら 揺れて 恋


きらめく滴 雪は溶け 水

誰にも知られない部屋に

内側から閂を掛ける

時計の針が駆け足で回る


 愛してると言って

 私のために生きて欲しい

 愛してると聴いて

 午前も午後も 春夏秋冬 止まるときは 五感も消えれば良い




熟考した成長戦略

無駄なき迷路

命じて這う

耳珠を閉じて めらめら 燃えて 恋


進歩する技術 華は咲き 蜜

揚羽も入れない蚊帳に

癒されたら栓抜きをあげる

母性の風が乱雑に荒れる


 惚れていると言って

 私のために次も次も

 惚れていると聴いて

 午前も午後も 春夏秋冬 止まるときは 五感も消えれば良い

   噫 夢芝居 
   ふたりなら効果大

   闇も毒も含んでも
   声濡らして 影ひとつ

   嗚呼
   炎帝が近づいて
   高揚する山頂の裏
   寝刃は合わさぬ 鞘合わす
   歌妓は変えやしない

 愛してると言って

 私のために生きて欲しい

 愛してると聴いて

 午前も午後も 春夏秋冬 止まるときは 五感も消えれば良い


自由詩 ◆ 黒裃 ◆ Copyright 北大路京介 2010-12-04 13:22:25
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