明日のデートについて
はだいろ

ぼくは41年間、
彼女ができたことがないが、
デートをしたことや、
ふられたことや、
風俗でいっぱいHしたことや、
永遠に思い続けるべき初恋のひとがいることや、
いまでも会いたい子がいることや、
それはさておき、
明日、
職場でとなりに座っている、
女性と、
ご飯に行くことになっている。

もちろん彼女は、
ぼくが、そのような人間であることは知らない。
ほとんどしゃべったことがないし。
なんで、
誘われたのか、実はよくわからない。
もしかしたら、
なんかの、宗教の勧誘なのかもしれない。
あるいは、怪しい絵を買わされるとか。
いや・・・
そうゆうふうに、思考ができている。
なにしろ、
41年間、
彼女ができたことがないのだから。

いつか、
彼女ができたら、
ぼくは、その女の人を、命がけで,
気が狂うほど、幸せにしたいと思っている。
それが、
いままでのぼくの青春や、
ぼくをだいじに思ってくれなかった女性たちへの、
復讐だと思うから。
いやでも、幸せにしてあげよう。
それがだれでも、そうしてあげよう。
そう思っている。

明日、デート?する、
女性のことが、
いま、
好きかと言えば、
いや、
たいして、
というか、芽生えてはいない。
でも、
好きになれそうかと言えば、
うーん、
なれそうな、
気もする。

なんてことを、
もやもやと考えるのが、
41歳の、
いちども彼女ができたことがない男なのである。
水島ヒロの処女小説の主人公も、
41歳の男だそうである。






自由詩 明日のデートについて Copyright はだいろ 2010-12-02 20:18:46
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