影ぼうし
ポー


自分の立ち位置など

興味はないと感じていた

今 何故かしら

想起する自分がいて

渇きがおさまらない


頼るものを持とうとしなかった

闘いは己とするものと

信念を曲げずにきた

今 何故かしら

頼るものを持った時から

変わりはじめた


白い光りと伸びた黒の

真ん中に灰色を感じて

軽快で高らかに歩む姿と

傷む脚を引きずる姿と

途方にくれている姿とを



共についた始まりの鐘が響き渡り

遥か彼方まで届くだろう

そこには 轍が刻まれる

何故か願っている

共に立っていることを…


青く高い空の下も

清らかな水の中も

動くことの出来ない

私の道標へ…

光りがさすよう 祈っている

みんなの笑顔が眩しくて


覚束ない足どりで

踏み締めながら 標へ向かう


いつともしれない 遠き旅路へ

人という 光りを頼りに



寂しく憂いに満ちた笑顔でも





自由詩 影ぼうし Copyright ポー 2010-11-24 20:30:47
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