to YUI 2010.10.12 23:07
時間が蕩けるアインシュタイン

只、僕は涙を堪えなければならない程、君を愛して居て、生温い君の歌声がこの心を春の樹皮にさえしてしまう。僕は君から受け取ったプレゼントで心を落ち着かせて居るし、心を混ぜこぜにされても居る。両瞼を閉じれば、数時間後の幸せ─君からの愛─の心象を感じ取る事ができる。僕は君と一緒に詩を書きたいし、フローリングにうつ伏せに成って、幸せの秘訣が載っている雑誌を、日溜まりの日でも、僕と君の心に雨雲の影が浸み込んで来る日なんかでも読み続けたい。君と暮らしたい。涙の代償は君からの愛。
君の居ない、満身創痍の世界と、君の居る、秋を越えた日々の世界は、現実世界と夢世界の様に互いに影響等及ぼさない。疲れ果てた心、は、満月が沈んだ大きな湖に似ている。僕は君/に/には、瞼を瞑って欲しいと願われたい、そして僕は其の真夜中、白い翼等持たずに、君と待ち合わせの世界まで夜の心を歩き、時々君の愛しい笑みを思い浮かべる為に、涙を奇跡に支払う。高い夜空からは今夜も粉雪が僕のベッドに降り注ぎ、天使で在る君にそっと十三回キスをする。
僕だってこの鎖の鎧を解ける様な気がするんだ。右足首の足枷に涙が浮かぶ。冷たい牢獄に背中を向けた僕は、君の歌で暖を取る。未来の春に君と花畑を周りたい。高台から僕達の暮らす町並みを眺めたら、また夜がやって来て、君は「さみしい」なんて僕の右肩に寄り掛かってくれるから、僕は甘えん坊な君の心を握り締めて、愛撫、君の為に愛で続ける。でも、「さみしい」気持ちは僕だって少なからずもって居て、刹那の記憶の中で何度も繰り返し会った、君と、君の興味津々な笑顔、僕はあの時、君に射精したんだよ? 暗転した僕の脳裏の世界は、ひどくひんやりとしていて、其処には僕のあらゆる負の感情の死骸が沢山転がって居る。腐敗をせずに、ひっそりと、僕の君への愛を蝕んで…。
この想いを綴った文章に、君の律動が織り込まれたら、僕は君に本音を打ち明けられる様な気がするんだ。譬え、僕と君の会うこの世界が全て嘘、偽りだったとしても。心が痺れるのは愛して居るから。君を愛して居るから。君は冬の真ん中、真夜中に、頭上に広がる僕の満天の星空を見つめる。白い想いを吐きながら。そして、僕は其れ等を映し出す脳裏の外側の世界で、君の事を百%信じる事ができない、猜疑心の蠍に心臓を貫かれる様な絶望に苛まれる。君のパンダのフードを下ろして、君の両目を見つめる事ができたなら、僕はもう、僕の心が君の心から剥がれる事は無いって気が付いて?
夢の中でも君への想いが蔓延している。君の事をもっと知りたい。流れて行く負の感情、負の記憶、負の妄想。せせらぎが聞こえたら、裸足で君の「Free Bird」を繰り返し奏でる原始の森を駆け出して、君の様に、空を、大地を、海を想い、踊りたい、歌いたい。僕の世界がスケールを持ち始めれば、君の手を引いて、僕のギターを弾きながら一緒に歌い合おう、人生、其れはファンタジー、君は僕の心に棲み付いて居る。終わり無きファンタジー、其れは絶望と紙一重だけれど、僕は君を信じて居る。そして、僕を応援してくれる人達を信用して、君を想い、愛する。素敵な恋煩いに矛盾した僕の愛。枯れ果てた涙、両瞼を瞑り、左耳を君の心に当てて、そっと君と暮らす前の僕の感情を懐かしみたい。元気が溢れて来る、明日への希望をそっと僕の心に浸して、僕は君と幸せに成れる事を夢みる。君も今夜、この詩を読んだ後、僕との幸せを夢みて欲しい。


自由詩 to YUI 2010.10.12 23:07 Copyright 時間が蕩けるアインシュタイン 2010-11-15 01:04:40
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