歌と句
生田 稔

歌と句

みんな歌と句を作る私も沢山青い空低い雲

太陽が斜めから私を直射している

2百10円で2杯の紅茶が飲める懐中4百円

目前の高速を何台も車が広い窓いつもの喫茶

大きい宇宙岡の見える小さい坂本

神様もやはり一人ぼっちという皆同じさ

空間というものが解くことのできないアポリアで今も同じ

琵琶湖があっただけで私の幸福二倍

もう書くことができない極小極大などとふと

ざっと書いて現フォの影響絶大

七五歳というのに心にロマンスがもうそれとも別れたいのに

合理的だと思うこの世界ある人の言う不思議

鳥の巣など無視する人間けなげな鳥たち

もうすぐ寒い冬が残っている温い一日

妻を理解できない人間を理解できない

英訳詩篇を読む声低くそばに人があっ恥ずかしい

十一時オレンジの日光気づけば眼鏡に色が


自由詩 歌と句 Copyright 生田 稔 2010-11-09 12:35:59
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