HAPPY LIFE STYLE
ブライアン

軽やかなリズムで、口ずさむ。
彼女はHush HAPPY!
草原から伝えられた、世界の中心で叫ぶ声、ブレーメンの音楽隊。
驢馬、犬、猫、鶏達は、スイッチバック方式。
ブレーメンなんて夢は見なかった。こここそが、月明かり。
彼女は月の友。パンくずを置いたはずの道には面影ばかり。

彼女はワンピースのスカートの裾を指で摘んで踊る。
ニットの断片。スタッカートヲ鳴ラセ!
黄身ヲ半分ノ長サに切ッテ終え!
溶け出す月明かり。世界は真っ暗。
中心なんてどこにもないよ、先天過敏症の諸君。

彼女と一緒に踊るのはアトピー。
アネモネの花が流す血には触れることなかれ。
見えている?見えてない?見えづらい?
無色不透明な輪郭が、公園で寝泊りをする。
Hush HAPPY?
光を透過する公園。噴水は止まっている。
時計は動かない。
落としてきたパンくずを拾えたものはいない。
振り返ってはいけない。触れてはならない。

箱に入った驢馬、犬、猫、鶏。
重なりあう生死。エネルギーを透過する公園。
アネモネの花が咲いているようだ。
溶け出した月明かりが、アトピーに注ぐ。
彼女は、歌っている。口ずさんでいる。
HAPPY HAPPY


自由詩 HAPPY LIFE STYLE Copyright ブライアン 2010-11-09 02:07:04
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