十一月のカーペンターズ
吉岡ペペロ

十一月の凛とした

午前のひかり、風、匂いのない匂い

カーテン越しでさえ

きみの部屋を充たしている

カーペンターズが流れている


ノンビブラート

体温を超えることのない温度

希望しかないさびしさ

ぼくらはなにをまもるだろう

テストの成績

いまある家族

仕事、宗教、健康?



気持ち

菊の花のように

匂いのない肉厚な花ならば

ぼくは信じられそうだ


十一月の凛とした

午前のひかり、風、匂いのない匂い

カーテン越しでさえ

きみの部屋を充たしている

カーペンターズが流れている






自由詩 十一月のカーペンターズ Copyright 吉岡ペペロ 2010-11-07 16:18:43
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