グラデーション
Akari Chika

詩は 言葉のグラデーション

そこに 恩やメロディーはない
もっともらしい 言い訳や教訓も
自分で少し考えてみたら?
親にも言われなかったこと
言われているような気がするの

すでに
音が出だしを書いている
未知なる真似事が
つま先から溢れ出している

詩は 言葉のグラデーション
さっきも 右手から飛び出した
おひさまの向こう側
嘘泣きの空が晴れている
きっとこの雨はイマジネーション


とりどりの
綿が 速度を増して
虹のトーンを埋めていく

過熱した情熱も
長距離だもの
火が消えてしまうこともある
でも それがすべての終わりではないの

詩は アイスのトッピング
舌の上
読み手の摩擦で溶けていく
音と訓
きっとこの愛のコンビネーション

待てないの?
グリルの上で焼かれるリズム
貼って
奪って
ときめいて
数合わせの一文字に恋をする

賢くても
それがどんなに寂しいものなのか
言葉にできないほど
寂しいものは ないわ

詩は 創世記じゃない
言葉は 閉ざされた扉の中
でも 扉を閉めたのは一体だれ?
言葉って本当は何なのだろう

自分で少し考えてみたよ

言葉は 林檎の木から落ちた林檎
果てしない進化のグラデーション


自由詩 グラデーション Copyright Akari Chika 2010-11-01 14:50:49
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