パリのどこかを
番田 


私は今日も、何一つすることすら今は無い。
一人さまよう私は傘もささずに、
一人私は目を覚ます。
私は雨の中を。


シトシト雨は降り続け、
いくつもの清掃車が外を音を立て通り過ぎる。
いくつものアメリカ人が眠りこける、
私は雨の中を。



窓に待つ、暗い夜が開けるのを、
無くした金額に思い出す、
無くしたパリの夜は青く、
格式張った黒い門を散見する。


牢屋をお城で見学し、
料理をカードで食べる格の高いお嬢さんや、
料理を美術館の高級な絵に見つめ、
格式張った黒い門を散見する。



自由詩 パリのどこかを Copyright 番田  2010-11-01 03:23:16
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