道連れ
ai
猫の死体につづく道は下水道
たいせつな宝物たちはぜんぶ捨てて歩いていくことにした
わたしとても自由だわ
愛するあの人も今じゃもう思い出せない星屑
人のいない水族館みたい
うろこの冷たさや動物の産毛
泣き声をあげて求愛してる
きっとわたしは始めから知っていたのに
愛、憎しみ、後悔、夢
渇ききった欲望が熟れて
小さな器になんか入りきらないのに
また、どろどろと生まれおちてゆく
知っている 解っている
このままじゃ
そよぐ枯れ木は嵐のまえの静けさ
死んだ猫の首輪をはずして
我慢出来ない濁流は溢れ出す
その行き先は下水道につづく