なきつき
木立 悟








青空が刺さりつづける神無月



誰も見ぬ星を数えし神無月



ちりあくた忘れた夢を見る浜辺



失くすもの無くても失くす神無月



細き火のあつまりである穂をかざす



紙の雨かぞえられぬ指神無月



突き立てた刃のなかに満ちる冬



もう誰も誰かなど見ぬ神無月
























俳句 なきつき Copyright 木立 悟 2010-10-14 02:20:03
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