涙と鼻水と
くゆら
2週間前
わたしが切り出した
別れ
彼は嫌だといった
彼はすごく仕事が忙しいのだ
知っているし
解っているつもりだった
どうにも女の性とゆうものが邪魔をしていた
2週間振りの電話
彼が切り出した
別れ
私は彼の先をいっていると
思いこんでいた
言葉じゃ言い表せない
感情が込み上げて
涙腺が緩んでいく
私が嫌いになるように
たくさん言っていたけど
5年も居たら声でわかるのさ
話の途中でちゃかす彼の
鼻水をすする音が
しきりに聞こえた
電話を切る間際
わたしは涙まじりに
いつも一番考えてる
言いたくなかったけど
口から出た言葉
彼も涙まじりに
それだけは解ってる
俺を一番理解してる人
ほんまにそれは解ってる
涙腺がもっと緩んで
ただただ泣いた
彼が切り出した
別れ は
彼の最後の優しさだった